子どもへの家計教育:適切な年齢と方法、年代別の学び方について

目次

この記事の要約

この記事では、以下について解説しています。

  • お小遣いを持たせる年齢と平均金額
  • 子どもに対するお金の教育方法
  • 年代別で見るお金の勉強

子どもに対するお金の教育や家計教育は「いつ頃から始めれば良いかわからない」「何から教育をすれば良いかわからない」といった人がほとんどです。しかし実際は、お金や家計に関する教育はいつから始まっても「早い」ということはありません。

できるだけ早めに教育を始めておくことで早い段階でお金や家計に興味を持ち、自分の身になっていくため、良い傾向にあります。とはいえ、「何からどのように教育をすれば良いのかわからない…」といった人も多いのではないでしょうか。

この記事では、子どもに対するお金の教育方法や年代別で見る学び方について詳しく解説しています。これからお金の教育を行おうと検討されている人は、ぜひ参考にしてください。

お小遣いを持たせる年齢と平均金額

子どもに対する家計教育のきっかけは、「お小遣いを渡して自分で管理を行うこと」から始める人が多いです。そして、お小遣いを渡し始める年代は小学校入学時点、と考えている人が多いようです。

実際、金融広報中央委員会が2015年に行った調査によると、小学校低学年時点で72.9%の人がお小遣いを受け取っていると回答しています。

参考:子どものくらしとお金に関する調査(第3回)2015年度|金融広報中央委員会

また、お小遣いの金額は学年×100円(例:小学3年生は300円)としている家庭が多いです。中学生以上は1,000円などあらかじめお小遣いがくを家庭内で決めておくと良いでしょう。

子供に対するお金の教育方法

子供に対するお金の教育方法は大きく分けて以下の3つです。

  • お小遣いの管理
  • 積極的に買い物に行かせる
  • ワンランク上「資産運用」を一緒に学ぶ

家計教育、お金の教育といってもさまざまです。口頭で具体的な内容を説明しても伝わりにくいため、実践させてあげることが大切です。

次に、子供に対するお金の教育方法についても紹介します。

お小遣い管理

お金の教育として「お小遣い管理」はとても有効です。毎月決まった月に決まった金額を渡し、実際に受け取った金額の範囲内で1か月持たせる教育です。

どのように使えば1か月持つのか、お金が足りなくて欲しいものが買えないときはどうするのか、何が無駄使いなのか、などを自分で考えられるようになります。

小学生〜中学生のお小遣いであれば数百円〜数千円程度が相場であり、家計と比較すると少額です。しかし、「お金の使い方を考えること」がとても大切であるため、金額は関係ありません。

小学生低学年からお小遣いを渡し、積極的にお金に触れて考えることで「正しいお金の使い方」が自然と身についていきます。

積極的に買い物(おつかい)に行かせる

普段の買い物についてきてもらったり、おつかいに行かせたりすることも大切です。普段の買い物の場合、1回で数千円〜数万円程度の金銭の支払いがあります。お金の教育が始まったばかりの子どもからすると大金です。

しかし、「自分たちが衣食住を確保するためには、これだけ大きなお金も動いている」ということを認識させてあげることも大切です。そのためには、積極的に買い物に連れて行ってあげたほうが良いでしょう。

また、普段の買い物に連れていくことで現金以外の支払い方法にも触れるきっかけとなります。たとえば、クレジットカードやQRコード決済など、自分が普段使用する決済方法とは異なる方法です。

クレジットカードやQRコード決済などの支払い方法に興味を持つことで、親が説明しやすくなり、注意事項についても伝えやすくなるメリットがあります。

資産運用を一緒に学ぶのも良い

ワンランク上の勉強方法として、資産運用について説明するのも良いでしょう。現在では、高校で資産運用等について学びます。

そのため、中学生頃から資産運用に関する話題が少なからず出てくることでしょう。そういった際、子供が興味を持っていれば資産運用について教えてあげると良いです。

自分で資産運用について説明するのが難しい場合は、金融庁が出している中高生向けの動画や記事を一緒に見るだけでも良いでしょう。お金の教育は、興味を持って一緒に学ぶことがとても大切です。

【年代別】これから始める子どもへのお金の教育

社会に出るまで、未就学児から大学生まで、その年代に合ったさまざまなお金の教育があります。次に、年代別にお金の教育・家計の教育方法について詳しく紹介します。

未就学児は「ごっこ遊び」から始めよう

未就学児は何でも興味を持つため、真似事・ごっこ遊びを介して簡単な家計教育を行うと良いでしょう。子どもが興味を持っているようであれば、おもちゃのお金と商品を交換する、といった遊びを繰り返すことで「物をもらうためにはお金が必要である」と認識します。

お金の教育のきっかけとしてとても大切なことであるため、興味を持っているようであればごっこ遊びから初めてみてはいかがでしょうか。

小学生は「お小遣い・おつかい」でお金の感覚を覚える

小学生からは実際のお金を使って物と交換する仕組みや感覚を養うと良いでしょう。実店舗でお金を支払い物と交換する。この感覚を身につけることが大切です。

また、自分のお小遣いの範囲内で欲しい物を買う、欲しいものが買えないときは何かを我慢してお金を貯める、といった行為や考え方がお金の勉強に繋がります。

中学生は「身近なモノの値段を共有・経済ニュース」に触れよう

中学生頃からは積極的に家計に関することを伝えても良いでしょう。たとえば、子どもが使用しているスマホの料金や参考書の値段、進路にかかる費用等を共有し、お金を稼ぐことの大変さや親に対する感謝の気持ちを感じられると良いでしょう。

また、中学生からは社会的な勉強も本格的になるため、これをきっかけに積極的に経済ニュースを見たり聞いたりしながら話をすると良いです。

「興味を持つ」ということは、学ぶきっかけです。このきっかけを無駄にしないようにしてあげることがとても大切です。

高校生「自分で収入を得る・自分で使う」を積極的に

高校生になるとアルバイトを始めることができるようになります。そのため、許されるのであれば、積極的に「自分で稼ぐ」ことを経験させてあげると良いでしょう。

自分で働くことによって数万円程度の大金を手に入れることができます。親は、アルバイトのお金をどのように使うべきなのか、についてアドバイスをしてあげると良いでしょう。

また、同時に「自分の物は自分の稼いだお金で支払う」といった経験をさせてあげても良いです。たとえば、アルバイトをしているのであれば、携帯代は自分で支払うように教育しても良いでしょう。

大学生から「社会に触れ、自立心を養う」ことを意識

大学生になると最低限のお金の知識・経験は身についているでしょう。そのため、大学生以降は社会に触れて自立心を養う教育をしてあげることが大切です。

とくに大学生になると周りには良くも悪くも頭の良い人たちが溢れています。誤って、頭の良さを悪いほうに使ってしまう人と仲良くなってしまうと、詐欺やマルチに巻き込まれてしまう可能性があります。

そういった被害を受けることがないよう、常日頃から注意してあげるのも、親が行うお金の教育であると言えるでしょう。

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