FPはどんなことをしてくれるの?仕事内容を簡単に解説

老後の資金2,000万円問題などの影響で、将来の資産設計で悩む方はきっと多いでしょう。そのような悩みを解決する専門家が、FPです。しかし、FPが具体的に何をしてくれるのかわからないと、なかなか利用に踏み切れませんよね。

そこでこの記事では、FPが担当する具体的な仕事内容について解説します。

最後までご覧いただくことで、FPに相談すべきかどうかの判断がしやすくなるでしょう。

目次

FPの仕事内容はお金に関する相談やライフプラン表の作成など

FPの具体的な仕事内容は、以下のとおりです。

  • 家計の見直しや資産運用などお金に関する相談全般
  • ライフプラン表の作成
  • 投資商品や保険商品の紹介

では、それぞれについて解説します。

家計の見直しや資産運用などお金に関する相談全般

FPは、お金に関する幅広い知識を持っています。そのため、さまざまなお金の悩みを解決できます。

例えば、10年後にマイホームを購入したいという目標がある場合、そのときまで資金を確保する方法を教えてくれます。また、相続やマイホーム購入などの際に、どのような税制優遇を受けられるか具体的に教えてもらうことも可能です。

その他、お金に関する悩みは幅広く相談を受け付けています。

ライフプラン表の作成

FPはお金に関する相談をしたうえで、ライフプラン表の作成をしてくれます。ライフプラン表とは簡単にいうと、以下のものを明確にして表にまとめたものです。

  • 年間の収支はどのようになるのか
  • いつどのようなイベントが発生するのか、それに対しどのくらいの費用が発生するのか

そしてこれらを明確にするために、「キャッシュフロー表(年間の収支を表にしたもの)」と「ライフイベント表(将来発生するイベントとその費用を時系列順にまとめたもの)を使用します。これらをまとめたものが、ライフプラン表です。

年間の収支は、転職や昇進、子どもの出産などによって変わっています。しかし、それらの変化によってどのくらい収支が変動するのかを自力で予測することは簡単なことではありません。そのため、FPが専門知識を活かして代行してくれるのです。

FPに正確なライフイベント表を作成してもらうことで、将来発生するライフイベントの資金の確保がしやすくなります。

よりイメージを明確にするために、ライフプラン表の例を見てみましょう。

ライフイベント表

家族の年齢

ライフイベント

かかるお金

2022

42

38

12

車の買い替え

300万円

2023

43

39

13

子の中学進学

入学準備費用10万円

2024

44

40

14

マイホームのリフォーム

200万円

2025

45

41

15

子の高校受験対策費用

50万円

2026

46

42

16

子の高校進学

入学準備費用10万円

 

キャッシュフロー表(金額の単位:万)

年度

2022

2023

2024

2025

2026

夫の年齢

42

43

44

45

46

妻の年齢

38

39

40

41

42

子の年齢

12

13

14

15

16

ライフイベント

車の買い替え

子の中学進学

マイホームのリフォーム

子の高校受験対策費用

子の高校進学

夫の収入

560

580

600

620

640

妻の収入

100

100

100

100

100

その他の収入

50

60

70

80

90

収入合計

710

740

770

800

830

生活費

200

210

210

210

220

住居費

120

120

120

120

120

保険医療費

15

15

15

15

15

教育費

50

60

50

100

80

その他の費用

400

100

300

100

100

支出合計

785

505

995

545

535

年間収支

△25

235

75

255

295

資産残高

475

710

785

1,040

1,335

このように、年間の収支がどうなるか、資産残高はどのように推移していくのかなどが一目でわかるようになります。

投資商品や保険商品の紹介

投資商品や保険商品には非常に多くの種類があり、どのようなものが向いているのかは、相談者の状況やニーズによって異なります。

しかし、あなたに合った投資商品や保険商品を見つけることは難しいですし、大きな労力が要るかもしれません。そのためFPに相談して、あなたに合った投資商品や保険商品を紹介してもらうと、選択肢が絞られて選びやすくなります。

独立系FPは相談者のニーズに合わせた対応が可能

独立系FPとは、証券会社や保険会社などの企業に所属していないFPのことです。独立系FPは、あなたのニーズに合わせて柔軟な対応をしてくれます。

なぜなら企業FPの場合と異なり、商品の販売を前提としていないため、より顧客本位の提案をしやすいからです。

独立系FPは、主に「ライフプランを設計したい」という顧客に対応することが多いです。

そのため、ライフプラン設計を数多く経験しており、安心してライフプラン設計を任せられます。もちろん、ライフプラン設計だけではなく、ライフプラン表の作成や金融商品・保険商品の紹介もできます。また、一般の方向けにライフプランのセミナーを行っている独立系FPも存在します。

企業系FPは所属先によって仕事内容が異なる

企業系FPとは、証券会社や保険会社などの企業に所属しているFPのことです。

企業系FPの仕事内容は、所属している企業の業種によって異なります。例えば、証券会社のFPであれば資産運用方法の解説や金融商品の紹介、保険会社のFPであればあなたに合った保険商品の紹介がメインという風に変わってきます。

独立系FPと比べると柔軟性に欠ける部分はありますが、その代わり専門領域に関する深い知識を有しています。そのため、相談内容が明確になっている場合は、企業系FPを利用するのも良いでしょう。

FPは他の専門家の独占業務を侵害するような業務は禁止されている

FPは、お金に関する相談に対応できますが、他の専門家の領域を侵害するような業務は禁止されています。具体的には、以下のとおりです。

  • 具体的な法律判断や法律事務:弁護士法によって禁止
  • 具体的な税務相談や税務署類の作成:税理士法によって禁止
  • 投資判断の助言や顧客資産の運用:金融商品取引法によって禁止
  • 保険の募集や勧誘:保険業法によって禁止

ただし、上記に関する資格も保有しているFPは、上記の業務にも対応できます。

例えば税理士資格も保有しているFPの場合、お金の相談だけではなく、相談内容をもとに税務署類の作成まで一括して依頼できます。

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