FPに相談するタイミングは、結婚や出産、独立、定年退職など、人によってさまざまです。初めてFPに相談する方にとっては、ご自身の考える時期にFPを活用していいのか気になるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、FPに相談するベストなタイミング12個について紹介します。タイミングごとの相談内容もわかるため、よりご自身の状況を整理したうえで臨めるでしょう。相談するときの注意点もあわせて参考にしてみてください。
FP相談にベストな12のタイミングとは?具体的な相談内容も
FPに相談するベストなタイミングは、以下の12個です。
- 結婚
- 妊娠・出産
- マイホーム購入・賃貸契約
- 転職・独立
- 子どもの独立
- 定年退職
- 介護準備
- 相続対策
- 家計の見直し
- 保険の見直し
- 老後の資金準備
- セカンドオピニオン
ライフイベントがあるときや浪費が気になるときなどに、FP相談はぴったりです。家族構成や経済状況などに応じて、FPを活用しましょう。
【1】結婚
結婚するタイミングでFPに相談することで、お互いのお金に対する考え方を知れる良い機会になるでしょう。
結婚式前であれば「挙式・披露宴、ハネムーンの費用を準備するために貯金すべき金額」を相談できます。また独身時代の趣味のお金やサブスクを整理すれば、支出を大きく減らせる可能性もあります。
結婚しているFPであれば、FP自身の経験もふまえて、今後5年、10年以内に出ていくお金の見通しを教えてもらえるでしょう。
【2】妊娠・出産
妊娠・出産をすると、膨大なお金が必要になるため、FPに相談したい方も多いのではないでしょうか。FPに相談することで、児童手当や医療費助成といった国や自治体の制度をふまえたライフプランの作成が可能です。
「出産後復帰するまでの収入は出産手当金で足りるか」や、保育園・幼稚園・小学校・中学校・高校・大学の学費、習い事・留学費用などについて相談できます。国公立か私立かによって必要なお金は大きく変わるため、相談前に教育に対する考えを夫婦で一致させておくと安心です。
また教育費を準備する方法として、学資保険やつみたてNISAなどについてアドバイスをもらうのもよいでしょう。
【3】マイホーム購入・賃貸契約
マイホームを購入したり、賃貸物件を契約したりするときにもFPは適しています。毎月のローン返済額や家賃は大きな固定費となるため、相談することで家計にできるだけ負担をかけない方法がわかるでしょう。
たとえばマイホームを購入する際には、夫婦の職業や収入などから、適切なローンの金利や返済期間、頭金などについてアドバイスがもらえます。
賃貸であれば、家賃や管理費、敷金・礼金、更新手数料などの合計がいくらで収まれば、収入と支出のバランスがよいか計算してくれます。
【4】転職・独立
転職や独立など仕事を変えるときには、加入する公的医療保険や年金制度が変わる可能性があるため、FPに相談し、具体的な変更点を教えてもらいましょう。
たとえば会社を退職し個人事業主になる場合、健康保険から国民健康保険になるのが一般的です。ほかにも任意継続被保険者として健康保険に入り続ける方法もあります。保険料や給付内容の違いなどから適切な方法を総合的に判断してもらえるでしょう。
転職する場合には、会社によって独自の子育て支援や福利厚生があるケースもあります。保障内容が重複する可能性もあるため、加入している保険とあわせて相談することがポイントです。
【5】子どもの独立
一般的に子どもが成人し独立すると高額な死亡保障はいらなくなるため、FPと保障内容を見直すことをおすすめします。
たとえば出産時に2,000万円の死亡保障に入った場合、子どもの成長に合わせて、保険金額を減額するのが効果的です。さらに夫婦も年齢が上がるため、医療保険の見直しを提案されるケースもあります。
子どものために結婚費用や住宅資金を貯金しておきたいのであれば、その旨を伝えて、状況に応じたライフプランを作成してもらいましょう。
【6】定年退職
定年退職のタイミングでFPに相談し、家計を見直すのもおすすめです。現在の生活費であれば、退職金や公的年金であと何年生活できるか計算してもらえます。
またマイホームのローンが完済していない場合には、退職金を使って繰り上げ返済すべきか相談するのもよいでしょう。マイカーを買い替える時期であれば、「新車か中古か」「軽自動車にするか」といったことを決めましょう。
【7】介護準備
介護費用を準備したいときにFPに相談することで、公的介護保険で給付される金額をふまえて必要な金額を算出してくれます。
介護費用が足りない場合には、会社の再雇用やアルバイトとして働き、収入を増やす方法もあります。また国民年金や厚生年金を繰り上げて、老後にもらえるお金を増やすのも効果的です。
要介護状態になったときに、施設に入りたいか、自宅で子どもに見てもらえるかなど、ご自身の考えをしっかりとFPに伝えましょう。
【8】相続対策
親が高齢になると気になるのが相続対策です。FPに相談することで、配偶者控除や小規模宅地等の特例といった相続税の軽減制度や相続税対策となる保険を説明してもらえます。
また事務所内に税理士がいたり、いなくても税理士を紹介してくれたりするようなFPであれば、よりご自身の状況にあった具体的なアドバイスを受けられます。
【9】家計の見直し
ライフイベントにかかわらず、収入を支出のバランスを見直したいときにFPへ相談するのもおすすめです。たとえばカードローンを使っていたり、ムダ使いをしていないのに貯金が増えなかったりする場合には、家計簿の付け方を教えてくれるFPもいます。
FPはお金の専門家であるため、ポイントやフリマアプリといったあらゆる節約方法を提案してくれるでしょう。
【10】保険の見直し
生命保険や医療保険の加入から時間がたっていれば、FPを有効活用しましょう。高額療養費制度や遺族年金、障害年金といった公的保障もふまえて、適切な保障内容や保険料を提案してくれます。
「現在入っている保険は入院したらいくら出るか」や「どのような病気であれば対象となるか」など、保険について不明な点があれば遠慮なく質問しましょう。
【11】老後の資金準備
「人生100年時代」と言われるなか、公的年金で足りるか不安な方も多いのではないでしょうか。国民年金保険や厚生年金のみならず、国民年金基金、iDeCo、NISAなど老後の資金について全般的に相談できるのが、FPの魅力です。
現在の資産状況から毎月いくら拠出できるか、リスクのある投資はできるか、といったことを相談できます。また国の税制改正など最新情報をFPに聞いてみるのもおすすめです。
【12】セカンドオピニオン
ほかのFPに相談したにもかかわらず提案内容に納得できなかったり、相性が良くなかったりする場合には、セカンドオピニオンとして別のFPに相談する使い方も可能です。
FPによって得意分野は異なるため、セカンドオピニオンを受けることでよりご自身の家族構成や経済状況に合ったアドバイスを受けられるでしょう。
FPに相談するときの注意点とは?
FPに相談するときには、以下の3点に注意しましょう。
- 相談内容を整理する
- 相談できない内容を把握する
- 自分に合ったFPか事前に調べる
事前に相談したい内容を紙にまとめておくことで、FPに正確に伝えられ、よりご自身の状況にあった解決策を考えてもらえます。パートナーや子ども、親からアドバイスをもらい、悩んでいることを明確にしましょう。
さらにFPはお金の専門家であるものの、弁護士や税理士、保険募集人でなければ相談できない内容もあります。たとえば税金について相談する場合、FPができるのはあくまで制度に関する一般的な説明にとどまり、相談者の状況にあわせて税金を計算したり、確定申告書を作成したりはできません。
加えてFPにも得意分野・不得意分野があります。たとえば子どもの学費について相談したいときにはその分野の実績があるか、サイトやSNSで確認することをおすすめします。
自分にあったFP相談のタイミングを知って悩みを解決しよう!
FPに相談するタイミングは、以下の12個です。
- 結婚
- 妊娠・出産
- マイホーム購入・賃貸契約
- 転職・独立
- 子どもの独立
- 定年退職
- 介護準備
- 相続対策
- 家計の見直し
- 保険の見直し
- 老後の資金準備
- セカンドオピニオン
FPはお金のプロとしてご家庭をサポートしてくれる存在です。ライフイベントのお金や家計管理について不安であれば、積極的にFPを活用しましょう。