これから退職し、老後を迎えようとしている人々の中には、次の人生の章、いわゆる「セカンドライフ」をどのように過ごすかについて、深く思い巡らせている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんなセカンドライフを最大限に楽しむための具体的なポイントや、新たな人生のステージに臨むための財政戦略について、詳しく解説していきます。
セカンドライフを楽しむための3つポイント
セカンドライフを楽しむためのポイントは次の3つです。
- 目標を立てる
- 健康寿命を延ばす
- 老後の人生設計をしておく
まず、退職後に叶えたい目標をいくつか書き出してみましょう。目標は「1年後に旅行に行く」「10年先まで元気で過ごす」など簡単なことで構いません。
将来の目標を立てることで、計画を実行しやすくなり、定年退職までのモチベーションが上がります。
セカンドライフを楽しむための2つ目のポイントは、健康でいることです。厚生労働省の報告では、令和元年の男性の健康寿命は72.68歳、女性は75.38歳となっています。
健康寿命とは、自分で制限なく日常生活を送れる期間のことです。介護が必要となったり、寝たきり状態とならないよう、適度な運動や食生活の改善をしていく必要があります。
3つ目のポイントは、老後の人生設計をしておくことです。ゆとりある老後を過ごすには、1人2,000万円必要と言われています。しかし、老後の必要資金は家計によって異なります。現在の家計収支から、どれくらいあれば安心か想定しておきましょう。
セカンドライフの楽しい過ごし方
セカンドライフの過ごし方は様々ですが、「どのような過ごし方がよいのかわからない」という人もいるでしょう。ここでは、セカンドライフを楽しむための新しい生活スタイルをいくつか紹介します。
- 新たな仕事にチャレンジする
- 趣味に打ち込む
- 移住する
- 興味のある分野について勉強する
退職後はこれまでと違う仕事をしてみるのもよいでしょう。これまでの経験や知識、資格などを活かし、起業するという選択肢があります。また、正社員にこだわらず、パートやアルバイトとして働くという道もあります。
趣味の時間を充実させることができるのも、セカンドライフの楽しみです。時間を使って、退職前は忙しくて行けなかった旅行に行ってみるのも良いでしょう。
老後は、利便性の良さから都市に移住する人も少なくありません。介護が必要になったときのことを考え、シニア向けマンションへの移住を検討する人もいます。さらに、戸建て住宅の相続問題について不安な人にとっても、シニア向けマンションなどへの移住は選択肢の1つとなるでしょう。
セカンドライフを始めるにあたって、新たな知識を学んでみることもおすすめです。身につけた知識を社会に活かすことで、セカンドライフがより充実したものになるでしょう。
セカンドライフを楽しむために必要な資金
セカンドライフを楽しむためには、どれくらいの資金が必要なのでしょうか。2023年2月の家計調査報告によると、夫婦2人世帯の1ヶ月の支出は約27万円です。
仮に夫婦2人が65歳で退職後、85歳まで生きるとすると約6,480万円必要になります。もちろん、年金収入を考慮すれば必要額はもっと少なくなります。しかし、年金受給額は人によって異なるため、年金だけでは老後の資金として不十分と言えるでしょう。
また、健康保険の負担割合の増加や年金財政の悪化により、老後の医療費増加や年金受給開始年齢の引き上げが懸念されます。楽しいセカンドライフを送るために、早い段階から貯金や資産運用で資金作りを始めましょう。