初めてのFP相談。当日の流れを詳しく解説

結婚や出産、教育費、マイホームの購入、親の介護、老後資金など、お金の不安を解消するために、FPに相談することを考えている方もいると思います。初めて相談するのであれば、どのような流れで進めるのか気になるのではないでしょうか。

そこでここでは、FP相談の流れや前日までに準備すること、相談時の注意点、持ち物について紹介します。相談の流れや注意点などが分かることで、事前に準備すべきことが明確になり、より有意義な時間となるでしょう。

目次

初めてのFP相談!当日の流れ3ステップ

FP相談は、おおよそ以下の流れで進めます。

  1. 悩みを共有する
  2. 現状を分析しライフプランを作成する
  3. ライフプラン実現のために行動する

事前にヒアリングシートに記入するなど、FPによって流れは異なります。相談前に公式サイトで確認したり、メールや電話で問い合わせたりして確認すると安心です。

ステップ1:悩みを共有する

最初に、FPにご自身の悩みを伝えます。より現実的で実生活に取り入れやすいライフプランを作ってもらうためにも、悩みを事細かに伝えることは大切です。

具体的には、以下のような悩みがあります。

  • 子どもが来年生まれるため死亡保険を見直したい
  • 老後の生活費は公的年金で足りるのか知りたい
  • 住宅ローンを繰り上げ返済したい
  • 自分に合った投資商品を知りたい
  • 貯金ができていないため指導してほしい

しっかりと悩みを伝えられるか心配であれば、紙にまとめることをおすすめします。

ステップ2:現状を分析しライフプランを作成する

FPは相談内容から、相談者の現状を分析します。

家族構成や収入、支出、資産状況などをヒアリングした上で、「500万円足りない」ことや「無駄な支出が毎月3万円ある」ことなど、現状を多角的に検証します。

ライフプラン作成の柱となるため、不明な点があれば随時質問しましょう。

そして分析結果をもとに、FPがライフプランを作成します。実際にライフプランを実行するのは、相談者自身です。実行することをイメージして、やりにくそうな部分があれば、改善してもらえるように話し合いましょう。

ステップ3:ライフプラン実現のために行動する

作成したライフプランをもとに、行動に移しましょう。

「定期購入の解約」や「保険金の増額」など、実際に行動することで、作成したライフプランがご自身に合っているか分かります。不明な点ややりにくい部分があれば、FPに相談し、ライフプランを改善してもらうことも大切です。

状況によっては、税理士や司法書士などへの相談が必要なケースもあります。他士業と連携しているFPであれば、スムーズに手続きを進められるでしょう。

充実したFP相談に!前日までに準備すること

悩みを解決できるようなFP相談にするためには、事前にご自身で考えをまとめ、現状を理解することが重要です。

ここでは、FP相談の前日までに準備することを紹介します。紙とペンを用意し、頭の中で考えていることや収入、支出などをまとめてみましょう。

自分の現状を把握する

ご自身に合ったライフプランを作成するためには、現状を正確に把握することが大切です。

相談内容によって、把握しておくべきことは異なります。

たとえば、「住宅ローンを退職前の60歳で完済したい」ことを相談するとしましょう。相談者は事前に、住宅ローンの契約内容(返済額や返済完了日、金利など)や、現在の収入と支出、今後の大きな出費などを算出しておきます。そして現状をもとに、FPは繰り上げ返済を提案したり、繰り上げ返済中の収入と支出のバランスを検証したりできます。

長期間役立つライフプランを作成するためにも、できるだけ多くの情報を集めましょう。

理想のライフプランを決める

相談前には、ご家族で理想のライフプランを話し合っておきましょう。

ご家族で意見を交わすことで、問題をさまざまな視点から分析でき、思わぬ問題点が見つかることもあり、おすすめの方法です。

理想のライフプランを決める際には、「40歳までに1,000万円貯めたい」「65歳以降の生活費は毎月20万ほしい」など、具体的な数字を示すことが大切です。FPにイメージしてもらいやすくなり、ご自身がライフプランを実行していく上でのモチベーションにもなります。

質問内容を決める

現状を分析したり、理想のライフプランを決めたりした中で、不明な点が見つかったら、FPに質問しましょう。

制度の仕組みや商品のメリット・デメリットなど、分からない点を解決できればより安心です。

FPはライフイベントにおけるお金の専門家です。解決実績が豊富なFPであればあるほど、相談者の質問にスムーズに答えてくれます。

FP相談の注意点2つ|失敗しないために

聞きたいことをしっかり聞き、納得できる相談にするためには、「FP」という職業について理解することが大切です。ここでは、FPにできないことや企業系FPと独立系FPの違いを解説します。

FPにできない業務

弁護士や税理士といった他士業の独占業務(資格がなければできない業務)は、FPが担当できる範囲外です。また、保険募集人などの資格がないとできない業務もあります。

FPができない業務は、具体的に以下のとおりです。

FPにできない業務

できる士業・資格者

遺言書の作成や具体的な法律相談

弁護士

確定申告書の作成や具体的な税務相談

税理士

保険募集を目的とした商品説明

保険募集人

FPができるのは、制度や商品の説明など一般的な内容にとどまります。

FPの業務範囲外のことを相談したい場合には、他の士業を紹介してもらったり、はじめから有資格者のFPに相談したりするのがよいでしょう。

企業系FPと独立系FPの違い

FPは企業に勤めているか、勤めていないかで、営業方法などが異なるため注意が必要です。

銀行や保険会社、不動産会社などに勤めている「企業系FP」は、主に自社の商品を提案してきます。既に特定の商品を検討していて具体的な商品内容について知りたい方に、おすすめです。

一方で会社に勤めていない「独立系FP」は、基本的に中立的な視点でお悩みを解決してくれます。それぞれのFPに得意・不得意分野があるため、相談内容に応じて複数検討しましょう。

FP相談に備えよう!当日の持ち物

FPへ相談する際には、以下の資料を用意しましょう。相談内容によって必要なものは異なるため、相談前にFPに連絡すると安心です。

相談内容

主な持ち物

家計

収入と支出、預貯金などが分かるもの(家計簿や通帳、源泉徴収票など)

保険

加入している保険の契約内容が分かるもの(保険証書やご契約のしおり)

老後資金・年金

・収入と支出、預貯金などが分かるもの(家計簿や通帳、源泉徴収票など)

・ねんきん定期便

・各種保険の保険証書やご契約のしおり

住宅ローン

・収入と支出、預貯金などが分かるもの(家計簿や通帳、源泉徴収票など)

・ねんきん定期便

・各種保険の保険証書やご契約のしおり

・住宅ローン返済計画表

当日はスムーズな相談が出来るように。現状把握から始めよう。

FPへの相談は、以下の流れで進めます。

  • 悩みを共有する
  • 現状を分析しライフプランを作成する
  • ライフプラン実現のために行動する

将来のお金の不安を解消するためにも、相談前にご自身の現状を把握しておくことが重要です。ご家族で理想のライフプランを話し合い、分からないことが出てきたら、FPに相談できるようメモを取りましょう。

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