気軽に相談しても大丈夫?FPに相談するときに注意するべきこと

お金に関する悩みがある方は、専門家であるFPに相談するのがおすすめです。しかし、「何を相談したら良いかわからない」「相談するFPの選び方がわからない」という方もいるでしょう。

相談するFPによっては料金や得意分野が異なります。そのため、相談前に条件や実績等の確認が必要です。

今回は、FPに相談する場合の注意点や相談するべき内容について解説します。

目次

FPに相談する際の注意点

FPに相談する際の注意点は、以下の3点です。

  • 相談料や料金体系が異なる
  • 相談時間が限られている場合がある
  • 資格が必要な相談内容がある

ファイナンシャルプランナーと呼ばれる職業には様々な種類があります。

例えば、保有する資格や独立しているかによって、相談内容や料金が異なります。

相談料や料金体系が異なる

有料相談の相談料は、1時間あたりに設定されていることが一般的です。

日本FP教会が認定しているFPに調査した結果、1時間あたりの相談料は以下のように分布されています。

5,000円未満

14.2%

5,000〜10,000円未満

47.3%

10,000円〜20,000円未満

33.5%

20,000円以上

5%

出典:日本FP協会 相談料の目安(有料相談)

全体の約6割が10,000円以内の相談料としていますが、相談先によっては2万円を超えるケースもあります。また、時間制だけでなく、定額制、コミッション制(商品契約の対価)など料金形態も様々です。

提案書やプラン作成の場合、別途料金がかかる場合もあります。

そのため、相談前に具体的な金額、料金体系について確認しておくことが望ましいです。

相談時間が限られている場合がある

先ほど説明したとおり、FPの有料相談では時間ごとに料金が設定されているケースが多いです。

相談する内容が明確に決まっていないと必要以上に料金がかかる可能性があります。

相談料を抑えるためにも、相談内容をあらかじめ決めておくと良いでしょう。

資格が必要な相談内容がある

FPはお金に関する幅広い相談を受け付けていますが、中には資格が必要な内容があります。

特に注意しなければいけないのは、税務面や資産運用面の相談です。

例えば、確定申告など税制度上の手続きを依頼する場合、税理士資格が必要になります。

FPは税制度に関する概要を説明することはできますが、具体的な指導を行うことはできません。

資産運用に関しても同様で金融商品等の勧誘・販売ができないため、他の専門家を利用した方が良いケースもあるでしょう。

FPに何を相談するべき?

FPにはお金に関する様々な悩みを相談できます。

しかし、あらかじめ相談内容を決めておかなければ、必要以上に料金がかかる可能性があるでしょう。

そのため、事前に相談するべき内容について理解しておくことが望ましいです。

例えば、以下の内容について相談すると良いでしょう。

項目

相談内容(例)

家計の管理

貯蓄をするための家計の見直し
ライフプランの作成

教育資金の相談

教育費を用意するための方法

住宅資金の相談

住宅ローンを申し込みたい
住宅ローンの支払金額を抑えたい

税金の相談

配偶者控除、医療費控除に関する疑問など

保険

医療保険、生命保険を見直したい
現在加入しているプランが適正か?

相続

相続の準備について
相続・贈与時の税金について知りたい

資産運用

退職金を運用する方法
投資信託やNISAについて知りたい
運用先の選び方

基本的に、FPはお金に関する相談や各種制度を知りたい場合に適しています。

一方で、確定申告や相続手続き、保険の契約手続きなどはFP資格だけではできません。

そのため、お金に関連する相談についてアドバイスが欲しい場合にFPを利用すると良いでしょう。

FPを選ぶ際のポイント

FPを選ぶ際のポイントは、以下の4点です。

  • 資格の有無
  • FPが得意とする分野
  • 料金
  • ネットワークの広さ

FPによって対応可能な相談内容や料金が異なるため、選び方が重要です。

ここでは自分のニーズに合ったFPの選び方について解説していきます。

資格の有無

ファイナンシャルプランナーという職業は、弁護士や司法書士などの士業とは異なり、特別な資格を必要としません。

しかし、FPに関連する資格を保有している人に相談する方が信頼性が高いです。

FPの資格については、以下が挙げられます。

資格

特徴

ファイナンシャル・プランニング技能士

日本FP教会、金融財政事情研究会が実施
国家資格である
1級〜3級まで分かれている
一度取得すると、更新の必要がない

CFP®・AFP資格

日本FP協会が実施
民間資格である
有効期限があり、更新のために単位を取得する必要がある

上記の資格があると安心ですが、CFP®・AFP資格の方がより信頼性が高いです。

CFP®・AFP資格は更新が必要で、2年ごとに継続教育や実務研修などを修了しなければいけません。

また、日本FP協会が定める会員倫理規程に署名が必要で、プライバシーに配慮して業務を行っています。

そのため、相談先として選ぶ場合にはCFP®・AFP資格保有者が望ましいでしょう。

FPが得意とする分野

自分が相談したい内容を得意としているFPを選びましょう。

FPが取り扱う分野には、以下が挙げられます。

  • 家計管理
  • 保険
  • 相続
  • 不動産
  • 資産運用 など

上記のように、様々な分野を取り扱っているため、FPごとに得意とする相談内容が異なります。

ホームページに相談実績が掲載されているため、相談したい分野の実績が豊富なFPを探すと良いでしょう。

料金

予算や相談したい内容、ボリュームに合った料金のFPを選ぶようにしましょう。

企業に在籍しているFPであれば無料で相談できる場合がありますが、一般的には相談料がかかります。

料金形態はFPによって異なるため、事前に確認しておくことが望ましいです。

また、初回の相談料が無料であるFPもいるため、利用してみると良いでしょう。

ネットワークの広さ

相談によっては税理士など別の専門家が必要になる可能性があります。

例えば、相続に関する相談を行う中で不動産を売却する方針に決まった場合、手続きは宅建資格を持つ専門家に依頼しなければいけません。

お金の相談から様々な手続きに発展する可能性があるため、FPが紹介できる専門家が多いと便利です。

相談実績の多いFPであれば紹介事例も豊富でしょう。

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