FPのなかには、「初回相談では通帳や保険証書など持ち物は不要」としている事務所もあります。準備が必要にもかかわらず時間がないまま、当日を迎えてしまった方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、FPの初回相談の持ち物が不要であったり、準備できなかったりしたときの2回目以降の相談の流れについて紹介します。具体的な進め方がわかることで、シミュレーションをして臨めるため、充実した時間を送れるでしょう。相性の良いFPの見分け方についても解説します。
持ち物不要!初回のFP相談は準備なしでもOK
FP事務所のなかには、初回であれば持ち物を準備しなくても相談できるところもあります。
初回相談で書類を持っていかないメリットとしては、ご自身とFPの相性を十分に確認できる点にあります。初回相談は無料にしている事務所が多く、FPの話し方や実績をみてから2回目以降の相談を検討するのが効果的です。
ただし初回相談であっても、家計や子どもの学費、住宅ローンの見直しなど、ある程度相談したいことをまとめてから出向きましょう。
相談者自身が相談内容を理解し、FPに質問することが多ければ、FPがどのように対応してくれるか確認できます。相談内容についてはご家族で時間をかけて話し合い、紙に見やすくまとめるのがポイントです。
2回目以降のFP相談の流れ
2回目以降のFP相談は、おおよそ以下の流れで進めます。
- 予約する
- 改めて現状を分析する
- ライフプランを作成する
- ライフプランを実行する
初回相談でFPの得意分野や話し方などを確認できたため、2回目以降は悩みを解決することによりフォーカスできます。
予約する
まずは相談を予約しましょう。予約方法は、電話やメール、LINE、SNSのDMなど事務所によって異なります。
予約時に通帳や家計簿、源泉徴収票、保険証書、ねんきん定期便、ローン返済計画表といった必要書類を教えてくれるため、忘れないようにメモを取りましょう。
人気のFPであれば予約が取りづらくなるため、相談したいと思ったらすぐに予約するのがおすすめです。
改めて現状を分析する
通帳や保険証書などの持参した書類から、改めて問題を分析してもらいます。
家族構成や資産状況などがわかるようになるため、「70歳以降の生活費が5万円足りない」「私立大学に進学するのに10年間で毎月3万円の貯金が必要」「3,000万円のマイホームは購入できない」といったより具体的な問題点を洗い出せます。
「ムダ使いをしているつもりはないのにお金が増えない」など、書類だけでは伝わらない部分については、しっかりとFPに説明できるようにしましょう。
ライフプランを作成する
分析結果からライフプランを作成してもらいます。ライフプランはご自身やご家族の生活の指標となるため、不明な点やできるか不安な点があれば遠慮なく伝えましょう。
ライフプランの作成には、FPの視点だけではなく相談者自身の考えも大切です。
こまめにコミュニケーションを取って、より生活にあった現実的なものを作っていきましょう。
ライフプランを実行する
出来上がったライフプランを持ち帰り、実行します。
たとえば「毎月3万円の貯金が必要」といった内容であれば、本当に3万円を無理なく貯金できるか、できないのであれば何が原因かメモを取りましょう。
次の相談時に的確に伝えるのに効果的な方法です。パートナーや子ども、親からも意見を聞いて、家族全員にとって取り組みやすいライフプランにしましょう。
やりにくい部分があれば、再度予約し、ライフプランを作り直してもらいます。改善点がなくなるまで継続的に相談することが大切です。
初回相談で確認!自分にあったFPの見分け方
ご自身にぴったりのFPか見分けるために、初回相談時には以下の4点を確認します。
- 意見を伝えやすいか
- 継続的に支払える料金か
- 資格や得意分野
- 独立系か企業系か
相性の良いFPであれば、思っていることを相談しやすく、より家族構成や経済状況にあった解決策を提案してくれます。
FPは今後5年、10年とお付き合いしていく可能性もあるため、早めの段階で見分けられるようにしましょう。
意見を伝えやすいか
相談者のほうから積極的に意見を言えるようであれば、FPが内容をくみ取り、より生活にあったライフプランを作成してもらいやすくなります。
具体的には、FPが一方的に話していないか、相談内容について何度も質問してくるかなどがポイントです。
さらに相談とは関係ないことでも相づちをうって耳を傾けてくれれば、より人の話を聞くことを大切にしているFPといえるでしょう。
継続的に支払える料金か
FPへの相談は、3回、4回と定期的に必要になってくる場合もあるため、継続的に支払える料金体形になっていることも大切です。
初回相談で聞いたりサイトを見たりして、追加料金は発生しないか確認しましょう。
料金については、基本的に初回相談で説明してくれます。もしご自身の相談内容であれば、あと何回相談が必要か聞いて、お金の見通しを立てることをおすすめします。
資格や得意分野
FPの資格や得意分野を事前に把握することで、より相談内容にあったFPを見つけやすくなるでしょう。
「FP」と言っても、レベルに応じて3級FP技能士や2級FP技能士、1級FP技能士、AFP、CFPといった種類があります。資格は名刺やサイトに書かれていることがほとんどです。
加えてFPによっても家計の見直し、住宅ローン、教育資金、老後資金、投資、保険など得意分野は異なります。本当に自分が相談したいことを解決できるか、積極的に質問して判断しましょう。
独立系か企業系か
企業には属さない「独立系FP」であれば、より中立的な立場でアドバイスしてくれます。
銀行や証券会社、生命保険会社などに勤めている「企業系FP」は、勤め先の商品を中心にライフプランを考えるのが特徴です。
お金全般について相談したいときには「独立系FP」を、特定の商品を検討しているときには「企業系FP」など、ご自身の相談内容にあわせて選びましょう。
FPへの相談は準備不要でOK!初回で相性を見極めよう
FPに相談する場合、事務所によっては初回時の持ち物を不要としているところもあります。初回相談では通帳や保険証書といった書類を持っていかなくても、FPとの相性を確認できるといったメリットがあります。
また2回目以降の相談の流れは、以下のとおりです。
- 予約する
- 改めて現状を分析する
- ライフプランを作成する
- ライフプランを実行する
FPは気軽に相談できるものの、家計の見直しや教育費の貯め方などある程度の相談内容は決めてから事務所に出向きましょう。